LIVA と KTV-FSUSB2 で地デジをみる
鼻毛鯖で使っている USB 地デジチューナー KTV-FSUSB2 を ECS LIVA にくっつけて、視聴・録画を試してみた。OS は Ubuntu 14.04 Desktop。
KEIAN USB地デジ&ワンセグチューナー KTV-FSUSB2/V3
- 出版社/メーカー: KEIAN
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チューナーの接続
以前鼻毛鯖で設定した時と同様。
まず USB に接続していない状態で、使用するユーザーを video グループに追加する。
$ sudo gpasswd -a ユーザー名 video
グループの追加を反映させるため、一度ログアウトしてからログイン。
次に /lib/udev/rules.d/89-tuner.rules を以下の内容で作成。
# FSUSB2N SUBSYSTEM=="usb", ENV{DEVTYPE}=="usb_device", ATTRS{idVendor}=="0511", ATTRS{idProduct}=="0029", MODE="0664", GROUP="video"
そしてチューナーを接続し、認識されているか確認。
$ lsusb -d 0511: Bus 002 Device 003: ID 0511:0029 N'Able (DataBook) Technologies, Inc.
recfsusb2n のビルド
以下の記事を参考にした。
ソースのダウンロード
recfsusb2n for linux のソース本体を下のリポジトリから取ってくる。2012年11月26日以降は更新されていない。バージョンは 0.9.2。
次に、下のブログから tssplitter_lite と HTTP サーバを内蔵させるパッチをダウンロード。最新は2012年5月30日の記事のもの。
パッチの適用
パッチのアーカイブ recfsusb2n_http_patch2.zip を展開すると中身は以下のようになっている。
recfsusb2n_http_patch2 ├── Makefile ├── decoder.h ├── fsusb2n.cpp ├── readme_patch.txt ├── tssplitter_lite.cpp └── tssplitter_lite.h
これら中身のファイルをすべて recfsusb2n/src/ 内に(上書き)コピーする。
make
上のリポジトリの状態では cmake を使ってビルドするようになっているが、パッチの中に Makefile がついているので、今回はこれを使う。
自分のLIVA+Ubuntu では、以下のように src/Makefile を1行修正する必要があった(-lboost_thread-mt ではない)。
LIBS = -lpthread -lboost_system -lboost_thread -lboost_filesystem
書き換えて make すれば、src/ 内に recfsusb2n という実行ファイルができあがる。
$ sudo apt-get install libboost-thread-dev libboost-filesystem-dev $ cd src $ make
視聴する
引数なしで実行するとヘルプが表示される。
$ ./recfsusb2n usage: ./recfsusb2n [--b25] [-v] [--sid n1,n2,...] [--wait n] channel recsec destfile Remarks: if rectime is '-', records indefinitely. if destfile is '-', stdout is used for output. http broadcasting mode: ./recfsusb2n --http portnumber [--b25] [-v] [--sid n1,n2,...] [--wait n] Options: --b25: Decrypt using BCAS card -v: --sid n1,n2,...: Specify SID number or keywords(all,hd,sd1,sd2,sd3,1seg,epg) in CSV format --http portnumber: Turn on http broadcasting (run as a daemon) --wait n: Wait insert before of recording (1=100mSec)
録画テスト
テストのため、TS ファイルを30秒間だけ録画してみる。チャンネルの27はNHK総合(東京)。
$ ./recfsusb2n --b25 -v 27 30 test.ts
test.ts を VLC で再生してみたらちゃんと録画できていた。成功。
確認が終わったら、recfsusb2n をパスの通っているところ(/usr/local/bin)に入れておく。
内蔵 HTTP サーバを使ってテレビを視聴する
--http オプションを指定すると、HTTP サーバとなるデーモンが立ち上がる。
$ recfsusb2n --b25 -v --http 8888 creating a http daemon recfsusb2n ver. 0.9.2 ISDB-T DTV Tuner FSUSB2N device: "/dev/bus/usb/001/003" run as a daemon.. listening at port 8888 pid = 3475
VLC からこれにアクセスすれば、好きなチャンネルの放送を視聴することができる。たとえば、27chなら次のようにする。
$ vlc http://localhost:8888/27
なお、あらかじめ以下のようなテキストファイルを tv.m3u などとして作成しておき、これを VLC にプレイリストとして読み込ませれば、GUI からのチャンネル変更が容易になる。
#EXTM3U #EXTINF:0,NHK 総合 http://localhost:8888/27 #EXTINF:0,NHK Eテレ http://localhost:8888/26 #EXTINF:0,日本テレビ http://localhost:8888/25 #EXTINF:0,テレビ朝日 http://localhost:8888/24 #EXTINF:0,TBS http://localhost:8888/22 #EXTINF:0,テレビ東京 http://localhost:8888/23 #EXTINF:0,フジテレビ http://localhost:8888/21 #EXTINF:0,東京MX http://localhost:8888/20 #EXTINF:0,放送大学 http://localhost:8888/28
というわけで、LIVA でも普通に地デジの試聴ができた。次は録画予約システム Chinachu を導入してみたい。